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テレビでは放送禁止用語というものがある。明らかにテレビではまずいなと思われるものからなんでこれが放送禁止用語なの?と思わせるものまで様々。

例えば「めくら」これは目が不自由な方に対する差別用語なのだが、語源を考えると「目が見えない」=「目が暗い」=「めくら」に単純になったのだろうから言葉が生まれた当初に差別的な意味合いは含まれていなかっただろう。

ただ、言う側に悪意があって「めくら」といえば差別用語になる。不快に感じる人がいればそれは差別用語なのだ。

言葉自体に差別的意味はないのに言ってはいけない言葉がある中で、言葉自体差別的意味があるのに日常的に使われている言葉があることに最近気付いた。

それは「チキン南蛮」である。

チキン南蛮や鴨南蛮の「南蛮」はネギで南蛮漬けの場合の「南蛮」は唐辛子のことをさしているが、この「南蛮」本来の意味は中国から見た東南アジア地域を蔑んだ言葉である。

これはテレビなんかで使うには大問題だ。ましてや商品名にして大々的に売り出しているほっかほっか亭なんかは人権団体から凄いクレームがくるかもしれない。勿論冗談だけど、何故「南蛮」が言葉狩りとも言われる色々うるさい世の中で許されているのだろうか。

日本にとっての南蛮とは東南アジアや琉球、九州の一部の蔑称として使われていたが、その後江戸時代頃から東南アジアを植民地にしていたポルトガルやスペインのことを南蛮と呼ぶようにる。舶来品のことを「南蛮渡来」というあれである。

現在では西洋諸国に対し憧れこそあれ悪いイメージはあまりないだろう。当然ネギや唐辛子に対しても差別する人は少ない。問題は言葉ではなくその対象なのだ。

「知的障害者」という言葉を作っても「ちしょう」などと縮めて蔑む輩がたくさんいる。言葉だけでなくその差別用語の対象になっている方や物を理解し差別をなくすことが重要なのである。

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